無料メルマガ【成功起業考察】 2010年7月1日配信

本文タイトル:取締役の義務と責任について。その5

今回は、少し話が前に戻るかもしれませんが【法令遵守義務】について説明させていただきます。

これは、本「その3」で説明すべき内容だったようですね(汗)

「取締役の義務と責任について」というテーマの「その1」と「その2」で、取締役の義務の基本となる「善管注意義務」と「忠実義務」について説明してきました。

「善管注意義務」とは、

 ■会社の経営が順調にいっているのかどうか

 ■会社の社員が会社のためにちゃんと働いているかどうか

 ■会社に損害を与えるような行為を誰かがしていないかどうか

などを、注意深くチェックしていかなけならないという義務であり、

「忠実義務」というのは、

 ■会社の利益や成長発展を優先させて行動しなければならない              

という義務であることを説明してきました。

それでは、「善管注意義務」や「忠実義務」にさえ従っていれば、何をやってもいいのか?ということが経営者には問われるところです。

「そりゃ、会社の為だからといって、法律違反したらダメでしょう!」という声が聞こえてきそうですね。

そのとおりなのですが、中には、

「法律を固く守っていたら、商売なんてやっていけやしないよ!時には、法律に違反する覚悟で商売に望まなくっちゃね!」

という人もいるかもしれません。

「法律に違反して、バレたら自己責任で自分が罰を受けるだけ。」と割り切っている方も・・・

しかし、会社という「法人」も、この社会の一員なわけで、その社会の一員である会社が法律を無視して好き勝手にやると、社会秩序が成り立たなくなることぐらいは誰にでも分かると思います。

社会というのは、自分の利益と他者の利益の折り合いを付けるところだからです。

法律に違反してまで自社の利益のみを追求すれば、社会秩序は崩壊し、その秩序崩壊の原因を作りし者は、その社会から罰を受けることになるのは当然のことでしょう。

だけど、自分だけが罰を受けて済むという話ではありません。

法律を無視して利益を上げてきた裏には、その行為のために、

「他者が本来受けるべきであった利益を阻害している」

もしくは、

「本来受けなくてもよかった不利益を他者が被っている」

という事実を忘れてはなりません。

会社を設立する行為というのは、

「私は、●●株式会社という会社を作りますが、この会社は、この社会のルール(法律)を守った上で行動することを誓います!」

と宣誓しているのと同じことだと思っていただきたい。

その宣誓に対して、

「●●株式会社という存在を、この社会で認めることにします。」

というお墨付きがもらえて、設立登記されているということを・・・

しかし、現実的には、この会社のためと思ってやっているのだろうが、

 ■官庁からの仕事を取るために仲間と談合しよう

 ■政治家に賄賂を贈って、官庁の仕事の面倒を見てもらおう

 ■消費期限をごまかして、少しでも利益を上げよう

 ■政府支給の補助金を不正に受け取ろう

 ■就労出来ない外国人を安い給料で雇って、人件費を浮かそう

などなどの法令違反行為が横行しているのです。

取締役には、「善管注意義務」と「忠実義務」というものがありますが、その大前提として「法令遵守義務」があることをけっして忘れてはならないのです。

会社法第355条には、このように規定されています。

『取締役は、【法令】及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない。』

と、
次回は、「取締役の義務と責任について。その6」という記事をお送りします。

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