節税を意識した資本金額は?

資本金額は、本来多ければ多いほど良いわけで、あまり上限値の事を考えなくても良さそうな気がします。

しかしながら、こと節税という観点からすると、資本金額の上限値というものが考えられることになります。

つまり、「資本金額をいくら以上にすると税金が高くなりますよ!」ということです。

消費税課税事業者にならないための上限値

まず、「消費税」の課税事業者になるかどうかの判定の基準は、会社については前々事業年度の消費税がかかる"売上高の額"になります。

平成16年までは、この"売上高の額"が3000万円を超えると、その年の課税事業者になるということだったのですが、平成17年からは、この"売上高の額"が1000万円を超えると、その年の課税事業者になるということに変わってしまったのです。

この"売上高の額"の基準が3000万円から1000万円に下がったことによって、一気に消費税の課税事業者が増えたといわれます。推定では、約150万もの事業者が対象になったとも言われています。

課税事業者でない (上記の売上高の額が1000万円以下)事業者は、売上代金とともに預かった消費税は税務署に納税する必要はなく、その消費税分は、まるまる事業者の利益となります。

消費税分がまるまる利益になるのですから大きいですよね。

そこで、注目すべきなのが、「消費税の課税事業者になるかどうかの判定は、会社については前々事業年度の消費税がかかる"売上高の額"による」というところなのです。

つまり、会社を設立すると、その会社は、当然に前々事業年度は存在していないわけですから、2期は消費税の課税事業者にならないわけです。

しかしながら、消費税免税というメリットを享受してもらうためには、資本金が1000万円未満でなければなりません。

つまり、資本金が1000万円以上の会社は、前々事業年度が存在しなくても課税事業者となってしまうのです。

法人住民税を安く抑えるための上限値

次に「法人住民税」についてですが、均等割りの部分が、資本金の金額によって次のように変わってきます。

従業員数が50人以下で資本金額が1000万円以下の場合は、「市町村民税5万円」+「道府県税2万円」の合計7万円の法人住民税が掛かるのに対して、

従業員数が50人以下で資本金額が1000万円を超えて1億円以下の場合は、「市町村民税13万円」+「道府県税5万円」の合計18万円の法人住民税が掛かるのです。

※東京都特別区の場合は、同じ金額が「都民税」として掛かります。

つまり、資本金を1000万円以下にするのと、それを超える金額にするのとでは、法人住民税に11万円の差が生じるわけです。
以上、「消費税課税業者ならないための資本金額」と「法人住民税を安く抑えるための資本金額」を見てきましたが、事業開始時に必要な資金(下限値)が1000万円を多少超える金額ぐらいであるならば、資本金の金額は1000万円未満に抑えておく方が節税になるということになります。

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