発行可能株式総数の決め方

会社設立手続きをはじめて経験すると、この「発行可能株式総数」というのが何を意味するのかが分からない場合が多いようです。

「発行可能株式総数」というのは、定款を変更することなく将来に渡って発行が可能な株式の総数のことで、会社設立時に発行する株式数とは異なるものです。

発行可能株式総数の決め方は?

公開会社(株式譲渡制限を設けていない会社)は、「設立時に発行する株式の数は、発行可能株式総数の4分の1を下ることが出来ない」と会社法で決められていますので、設立時に発行する株式の数が1000株だった場合には、発行株式総数は4000株以下でなければなりません。つまり、4倍を超える数には出来ないということです。

しかし、非公開会社(株式譲渡制限を設けている会社)には、このような制限はありません。設立時に発行する株式の数が1000株だった場合であっても、発行株式総数を4000株超える数にしても構わないわけです。

ちなみに、2001年の商法改正までは、非公開会社でも「設立時に発行する株式の数は、発行可能株式総数の4分の1を下ることが出来ない」という規制がありました。
中には、その旧商法の知識のままで、あるいは、「設立時に発行する株式の数は、発行可能株式総数の4分の1を下ることが出来ない」という規定が、非公開会社は対象となっていないことを知らない方がいて、非公開会社であるにも関わらず発行可能株式総数を設立時に発行する株式の数の4倍以内にしている場合があります。

増資をこの株式数を超えてはしない、というのであれば全く問題ないのですが、例えば、設立時に発行する株式の数が100株、発行可能株式総数が400株の会社に増資の必要性が出た場合、増資の1株の発行価額が1万円としたら、300万円を超える増資が出来ないことになります。

もちろん、定款を変更して発行可能株式総数を変えればいいわけですが、その場合、増資分の登録免許税以外に定款変更分の登録免許税3万円も必要となってしまいます。

では、どのようにこの発行可能株式総数を決めるかということですが、すぐに定款変更の必要がないように、「将来的にこれぐらいまでは定款の変更をすることなしに増資する可能性があるだろう。」という観点で決めてもらえればいいと思います。

定款を変更する可能性としては、株式非公開会社から株式公開会社に変更するような場合が考えられ、このような場合は、この定款変更事項と一緒に発行可能株式総数も変更して増資すればよいわけです。

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