許認可要件との整合性≪本店所在地編≫

共通編の「許認可要件との整合性の確認」のページで説明させていただいたように、「許認可要件」は、会社設立手続きの本店所在地の決定にも関わってくることがあります。「許認可」を有する事業の中には、事業の円滑な遂行を図るために、その事業の本拠地となる事務所のスペースやレイアウトなどを指定してくる場合があるからです。

「許認可要件」が本店所在地と関わっていくる具体例

例えば、「一般労働者派遣事業」の許可要件には、事務所についての要件として『事業所の事業に使用する面積が20平方メートル以上であること。』となっています。

もし、一般労働者派遣事業をやろうとしている会社が、このことを知らずに本店所在地とする事務所を、20平方メートル以下のところを借りてしまったとしたらどうなるでしょう。事務所を20平方メートル超えるところに借り換えなければならなくなります。もちろん、借り換えするとなると不動産手続きにおいて費用が掛かることになります。

そして、会社設立時に登記した本店所在地も変更しなければならなくなります。これらも当然に変更登記の費用が掛かることになります。

また、費用が掛かるだけでなく、上記の手続きに労力も掛かることになります。

だから、会社設立手続きに入る前に許認可要件を確認しておいて、許認可要件に適合した事務所を借りて、そこを本店所在地として会社設立時に登記しておくことが必要となるのです。

でも、このような方法もあります。本店所在地を自宅などにしておいて、事務所を別個に借りるという方法です。

これなら、もし事務所を変えなければならない事態が生じたとしても、少なくとも、本店所在地の移転登記をする必要だけはなくなります。

しかし、この場合は、法人住民税の均等割りが自宅と事務所の両方に掛かるということになります。
但し、管轄の都道府県と市区町村に「本店所在地(自宅)は登記だけで、営業活動はしていない」旨の届出をすれば、本店所在地分の均等割りは掛からないようです。

では、「許認可要件との整合性」さえチェックすれば問題が無いかというと、新たに事業用の事務所を借りる場合は問題ないのですが、今まで居住している賃貸物件や自己所有のマンションなどを本店所在地とする場合には、注意することがあります。

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